仏様とは

前回、「お寺」という場所は、「仏教を聞くため・伝えるために存在している場所である」と、述べました。

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では、仏様とは、一体何か。それを伝えるために、我々と同じ世界に現れてくださったのが、お釈迦様という仏様です。

約2500年前にインド北東部(現在のネパール・ルンビニー)に生まれたのが、ガウタマ・シッダールタ。のちのお釈迦様です。王家に生まれましたが、29歳で出家され、35歳でお悟りをとられました。お悟りとは、この世の真理に目覚める、究極の安らぎのことです。

出家の動機となったのは、現実の人生の苦しみでした。(四門出遊の故事が有名です)

生まれることも、老いることも、病になることも、死すことも、いずれ経験せざるを得ないにもかかわらず、思い通りに進みはしない。それならば、なぜ生きていくのだろうか。なぜ死にゆくのだろうか。なぜこの命は迷い続けているのだろうか。

最初は、「断食」や「呼吸を止める」等の、自身の体を痛めつける苦行に打ち込みますが、悟りは得られませんでした。シッダールタの体は、骨と皮だけになったそうです。6年間の苦行中、水浴びもしなかったため、骨と皮だけになった体には苔が生えたとも伝えられているそうです。

そんな時、ナイランジャーナー川(Nairañjanā尼連禅河)において、村娘スジャータからの乳粥の施しを受け、過度な苦行に終止符を打ちました。

その後、菩提樹の下で瞑想に入られ、お悟りをとられ、成仏されました。煩悩を超えた、究極の安らぎの境地に至ったので、「ブッダ」「お釈迦様」「仏様」と呼称します。

生きること、死ぬことの問題を克服したならば、もう現実の命に執着はありません。そのまま悟りに安住して寿命の終わりを待っていても良かったはずです。

しかし、そうではなく、命の問題に迷う他人のために、説法の旅をスタートされるのです。

参考動画として、大阪市西光寺住職で、行信教校校長の、天岸浄圓先生の動画を載せます。

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