8月の掲示板の言葉

今月の言葉は、「つまずいたっていいじゃない それは前に進んでる証拠なんだから」です。

お笑い芸人のスピードワゴン小沢さんの発言であると聞きました。

あいだみつおの、「つまずいたっていいじゃないか にんげんだもの」を思い出すような、温かみのある、我々にそっと寄り添ってくれるような言葉ですね。

我々は、時につまずきます。

日々の生活の中で。人との関係の中で。まっすぐに足をあげて、誰にも後ろ指を指されないように生きているつもりでも、時につまずきます。

殊に、現代は、これまで以上に、どこにつまずきの石が隠れているかわかりません。SNSが日常にある、情報化社会は、直接知らない人であっても、比較の対象になりました。

時に自らを誇り優越感に浸り、時に劣等感を感じながら自分を見失うという経験が、これを見ている全ての人にもあるのではないでしょうか。

しかし躓く事実は、前に進んでいるからこそ経験できるのですよと、その事実を認められるとき、そのつまずきにも、意味が与えられます。

存在を認められ、居場所を賜ることこそ、この命が救われるということです。

南無阿弥陀仏(なんまんだぶつ)とは、阿弥陀様の名のりであります。「我が名を称えておくれよ」「お前の所に必ず届き、独りにしない仏であるぞ」と、阿弥陀様の思いが躍動する姿が、我々がお念仏する姿です。

どれほど独りであろうとも、誰もが私の存在を拒否しようとも、仏語を頂く人生は、それだけで終わりません。

名のりの事実は、阿弥陀様から見た時に、目の前にいる私に向けられています。

浄土真宗は、阿弥陀様を信じ込む教えではありません。心から何かを信じることすらできない我々を心配したが故に、私を信じてやまない阿弥陀様の思いを聞くかどうかのご法義であります。

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