【掲示板📰】6月の掲示板の言葉
6月の掲示板の言葉は、こちらです。「地獄に堕とさない」

今、「地獄に堕ちるわよ」というドラマが、ネットフリックスで人気です。
戸田恵梨香さん主演。細木さんについてのものです。占い師として、テレビを席巻しました。相談に対して、厳しい口調で、無責任に言い切っていくその姿が、お茶の間で人気になり、テレビを席巻しました。今の若い方は知らないかもしれませんが、平成のテレビを見たことのある人で、知らない人はいませんでしたね。
「地獄に堕ちるわよ!」というあの言葉。 言われた側はビクッとし、「悪いことをしたら罰が当たる」「自分の行動はすべて自己責任だ」と、恐怖と緊張感を植え付けられました。テレビの前の視聴者は、赤の他人に向けられるその言葉に心をつかまれました。自分事ではなく赤の他人のことであれば、面白がるのが、いつの時代も人間の性です。
しかし、今回掲示板に掲げた「地獄に堕とさない」は、その真逆です。
恐怖で縛るのではなく、圧倒的な「安心感」で包み込む言葉です。これこそが、仏様の心を表していく言葉であると考え、今月の掲示板の言葉にしました。
仏教では、地獄の観念を大事にしてきました。源信の『往生要集』もそうです。地獄と極楽を言葉で明かしています。

自分中心の行いや、業によって生まれていく世界ともいえますし、自分が描き出していく、苦しみに満ちた世界ともいえます。テレビで言われたこの言葉が、どんな意味合いで言われたかを詳しく知りませんが、「今より悪い世界」「苦しみが続く世界」位の感覚でしょうか。
私が嫌なのは、独りの地獄です。「あーお前も地獄に堕ちた仲間だったか」と言い合えるならまだマシです。それすらできない苦しみは想像したくもありません。しかし行いによっては堕ちていかなければいけません。
仏様は、地獄にすら赴く存在です。苦しむ者を見捨てられないのが慈悲であるからです。
その心からすれば「(地獄行きの者を)地獄に 堕とさない」という言葉になるのは、必然ではないでしょうか。
「地獄に堕ちるわよ」と言い、相手を突き放し、恐怖に陥れるのではなく、
そんなお前こそ見捨てられないのだ、と、届いててくださるのが、南無阿弥陀仏の仏様です。
どんな命も目当てなのです。私が、決してその救いから漏れないのが、有難いのです。
自分の都合に苦しみ、自分の作った世界に翻弄されていく人生ではなく、仏様の思いを聞き、命に意味を味わっていく人生が、仏教徒にはひらかれていくのです。それこそが仏教の救済。浄土真宗の信心の尊さです。
人間の言葉に翻弄されるのはやめましょう。人間は最後の最期、究極の時、自分の命の責任は取ってくれません。都合の良し悪しで右往左往したくありません。
南無阿弥陀仏。
「地獄に堕とさない」という慈悲を、味わって生きませんか?
【ミズキコーナー📰】
続いて、上宮寺スペシャルボードアドバイザー、ミズキ氏のコメントを頂きます。
「地獄に堕とさない」
僕なりに言い換えると、
「大切な人を大切にする」
両手に持てるだけの大切な人や時間を、雑に扱わない。
それだけで結構幸せなんじゃないかと思ったりします。
たくさん持たなくていいし、 幸せの形を探さなくてもいい。
今ある大切なものに気づいて、 ちゃんと大切にできたら、 それが十分幸せなのかもしれません。

